スケッチ・ショウ

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『マッハの恐怖』柳田邦男

マッハの恐怖―連続ジェット機事故を追って
昭和41年に国内で相次いで発生した3件の墜落事故を追ったノンフィクション。
数少ない手がかりから事故原因の究明に取り組んだ学者と、科学的な観点を無視してヒューマンエラーを主張した学者。結局、後者が事故技術調査団の団長だったことから、事故原因は平たくいえば「不明」という、なんとも歯切れの悪いものとなった。
ものごとを論理的に考えることがいかに大事か。こと工学や力学ではそういえるだろう。だが、法律なんかでは論理上は問題なくても人道上問題ありなこともあって、そのへんすごく難しいなあと思った。
後年、事故原因の究明に科学的アプローチで取り組んだ山名正夫先生は『最後の30秒』という本で自説を展開。事故技術調査団による報告書では葬り去られた、科学的アプローチからの推測による事故の概要が広く世に知られることとなった。ちなみにこの本、もう絶版になっていて入手困難。読みたいんだけどなー。この『マッハの恐怖』自体も古本で買ったもので、そうとう年季が入っている。ブックオフとかじゃない、本当の「古本」の魅力ってけっこうすごい。昭和40年代の空気を吸い込んでるというだけでなんかむらむらしてくる(病気)。古本の世界へようこそ。なんかいけない扉が開いた気がする。