MINOTAKE LIFE

死ぬまで無事系サラリーマンの、身の丈に合った生活

『黄金の時』堂場瞬一

商社マンとして成功した父と、父が敷いたレールを外れて作家になった息子。
折り合いが悪く、疎遠になったまま突然父は亡くなる。
遺品整理をしていて出てきたのは、なぜか野球のユニフォームに身を包んだ父の写真。
生前、野球については嫌いだとまで言い切った父がなぜ…?
真相を求め旅立ったアメリカで何を知ったのか。
謎解きの旅に出た息子の視点と、若き日の父の視点で描かれる。

よくある野球小説と思って読んでいたが、最後の最後でやられた。
堂場瞬一はスポーツだけじゃなくミステリーも書く人だった、というのをすっかり忘れていた。
ある意味、最後の最後で後味が悪くなった。でも小説としては最高の終わり方。
すべてを読み終わったら、タイトルを見返してみてください。思わず「おお…」と声がでます。

黄金の時

黄金の時